書評でつながる読書コミュニティ

これは汚物か、芸術か？

図書館の新刊情報で、初版の復刻版とあったので読んでみることにしました。著者の作品は、相当むかしに潮騒を読んだきりで、いずれ読もうと思っていたので、いいきっかけになりました。それが…

渡りの効果について考える。

渡り鳥についての随筆。ここでは、随筆を起点にして、渡り鳥全般についての話を展開させてみることにする。 渡り鳥は南北を移動していて、春夏に南から日本へ渡ってくる鳥を夏鳥、秋冬…

お役所仕事から抜け出して…

『パンダ誘致論』を唱えた男が主人公かと思いきやその男は県庁を辞めてしまいそれから二十数年後の県庁に出来た『おもてなし課』の職員・掛水が主人公。他の県をマネして観光特使を作…

この家からは誰も出られない 建物に棲む何かのせいなのか？それとも土地の穢れのせいなのか？

離婚し、小さな娘を連れて実家に戻ることになった美苗。 大きな家を買ったから、みんなで一緒に住もうという話になったのだが、 格安で手に入れたというその家には、入ってはいけな…

最後に真犯人（共犯者）が明らかになったときに、「えっ？？？」と読み返した読者がほとんどではないでしょうか。かつていろいろな意外などんでん返し小説を読みましたが、本作のそれは超弩級です。

小学生の主人公・芳雄の周りでは残酷な猫殺しが頻発しています。同級生たちと結成した少年探偵団はアジトに集まって犯人を捜す相談をしているのでした。一方芳雄には孤独な同級生鈴木君と仲良…

｢燃ゆる頬」：昔読んで、題は憶えていたが、再読してみて驚いた。／ ｢麦藁帽子」：典型的な恋愛小説だが、大好きな作品だ。

◯｢燃ゆる頬」： 昔、新潮文庫で読んだので、題は憶えていたが、再読してみて驚いた。／ 九歳の頃、腎臓病で三ヶ月入院していたことがある。 病院がやけに寒々としていたのと、…