書評でつながる読書コミュニティ

クビライが国号を元とするなど制度面に中華風を取り入れたことは有名であるが、給仕のマスクなど宮廷の生活様式も変えている。このクビライの柔軟さは、まさに「驚異の帝国」と呼ぶにふさわしい。

宮紀子『クビライ・カアンの驚異の帝国　モンゴル時代史鶏肋抄』（ミネルヴァ書房、2025年）は歴史好きなら是非手に取りたい書籍である。世界最大の帝国であるモンゴル帝国を多角的に描き…

『中国化する日本』、アメリカ化じゃなくて

『中国化する日本』與那覇潤著を読む。 これは、すごい。これは、おもしれえ。日本の歴史・文化の定説にバキュンバキュンと小気味よく風穴を開ける。あえて暴走しているのかもしれない…

誰にでも来る老いについて92歳の樋口恵子氏と88歳の下重暁子氏が対談

92歳の樋口恵子氏 88歳の下重暁子氏 2人が、女性の心と体の変化について この本で語っています。 体の変化だけではなく、心の変化などあらゆる変化を 笑いに変える2人、…

フランス革命後の民主主義国家で、ルイ・ボナパルトはいかにして大統領から皇帝へと権力を掌握し、第二帝政を築いたのか。その議会乗っ取りと権力掌握の過程を考察した一冊。

日々の生活で「徳」を積むことの重要性について伝えた1冊。

・本書は、武田製菓のオーナーで、 独自の「旦那道」を実践した平成の「花咲爺」でもあり、 上場企業100社以上の大株主、 「日本一の個人投資家」として知られる著者が、 「徳…

「過去は生き生きとしていて、現在は強烈で、未来は切迫している。ここの光は、わたしが知っているどこの光よりも二倍激しく命を燃やす感じがするの」

　カミラは英国人の古典語教師だが、婚約を解消したばかりで、わかりやすくギリシャセンチメンタルジャーニー中。車は手配できないし「何も起こらない」と嘆息していたら、アテネのカフェで「…