書評でつながる読書コミュニティ

社会への怒り、不満など。小説で落とし前をつけている

『誰でもない』ファン・ジョンウン著　斎藤真理子訳を読む。 今日的でありなおかつクールな作品だと思う。社会学者・岸政彦あたりの書くテーマとほぼ同じだと思うが、きちんと小説に仕…

田島は愛人との関係を清算するため、美しいキヌ子に妻のふりをしてほしいと頼む。しかしキヌ子はそれを逆手に取り、大食いするばかり。困り果てた田島は、ついにキヌ子に迫ろうとするが……。

前期高齢者がいまさらながら山崎元氏の『経済評論家の父から息子への手紙　お金と人生と幸せについて』といった「父から息子への手紙」を読んでもどうなるわけでもありませんが……？

１９５８年生まれの山崎元氏の『経済評論家の父から息子への手紙　お金と人生と幸せについて』（Gakken）を読みました。経済評論家として活躍していた山崎さんですが、ほぼ同世代だ…

長い夏休みも終わってみれば……！？　＃やりなおし世界文学

　僕はさまざまな非難を受けることになるだろう。でも、どうすればいい？戦争の始まる何か月か前に十二歳だったことが、僕の落ち度だとでもいうのだろうか？ こんな書き出して始まるのは、…

福永武彦が子ども向けに読みやすくした『古事記』の物語。

岩波少年文庫100冊マラソン27 冊目。　　　 『古事記』というと日本史で必ず習う「日本最古の書物」。だが、それを最初から最後までちゃんと読んだことがある人は、どのぐらいい…

半沢シリーズのシーズン0　若くして自死したコンテンポラリー・アートの寵児の絵の秘密を巡るちょっとせつない物語

本書は、半沢直樹の「倍返し」ドラマシリーズのその前の時代の作品で、半沢直樹シーズン０みたいな感じの作品です。 半沢直樹は、東京中央銀行本部にて行内実力者の宝田を論破していた…