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『エビ伝説』は欠陥商品か?

  • カブトエビのすべて―生きている化石“トリオップス”
  • by
  • 出版社:八坂書房
カブトエビのすべて―生きている化石“トリオップス”
僕が子どもの頃 
通っていた小学校の通学路に 
カブトエビのいる田んぼがありました 
しかし 歴代の先輩方が
いろいろやらかしたらしく 

学校命令で 
「あの田んぼの生き物を取ってはいけない」 
ということになっていました 

ですから子どもの頃の僕にとって 
カブトエビは目の前にいるのに手の出せない 
もどかしい存在でした 

それから数十年後のある日 
ふと「カブトエビを飼ってみたい」と思いました 

とりあえず この本を読んで 
勉強してから 
水槽を買って 
カブトエビの飼育セット『エビ伝説』を試してみました 

説明書に書いてあることをきちんと守って 
飼い始めましたが 
何度試しても孵化してしばらくすると死んでしまいます 
何故うまくいかないのでしょうか?
 
第一の仮説“カブトエビは餓死している” 

『エビ伝説』には“カブトエビの栄養”という粉末がついてきますが 
これでは量が足りないのではないか? 
そう考え 
カブトムシ用のウッドチップを水にさらして 
飼育容器の底に2センチほど堆積するようにして 
そこに水槽用のバクテリアを投入して 
飼育を始めました 

すると孵化したカブトエビが
みるみるうちに成長していきます 
「これはやったか!」と思ったのもつかの間 
しばらくすると死んでしまいました 
“酸素を出す石”を入れていた為 
酸欠はありえません 


第二の仮説“カブトエビは汚れた水では生きられない” 

水の臭いをかいでみると腐臭が鼻を突きました 
どうもウッドチップが腐ってしまったみたいです 

そこで今度は近所の川に行って 
砂を採ってきました 
以前と同じように砂を2センチほど敷き詰め 
“酸素を出す石”とバクテリア 
それに念の為“ドライイースト”を少量投入し 
再び飼育を始めました

2~3日に一度水を交換し 
細心の注意を払って飼育した成果が写真です 

しかし 1週間ほど前に死んでしまいました 
寿命は一ヶ月ほどだという話ですが 
それくらいは生きていましたので 
きちんと飼育出来たと思います 

残念なのはここまで成長したのが1匹だけだったこと 
もう 寒くなってきたので 
次は来年ですが 
5~6匹は成長させて 
素敵水槽の中を泳ぎまわらせたいと思います 

参考までにこの本と 
『カブトエビの飼育と観察―ふしぎな生き物“トリオプス”』に書かれていた 
カブトエビの情報を抜粋しておきます

日本で初めてカブトエビが発見されたのは1916年 

日本には3種類いてヨーロッパカブトエビは山形県にしかいない 
アジアカブトエビ アメリカカブトエビの北限は長野、埼玉あたり 

オスとメスがいるものとメスだけのものがいる 
単為生殖によりメス一匹でも卵を生み 
繁殖する 

基本的に何でも食べる 

生息地域のどの水田にもいることはなく 
そこの1~2枚の水田にだけ生息している 

もともと1枚だった田んぼを 
2つに仕切ったところ 
片方では次の年もちゃんとカブトエビが発生したのに 
もう一方では姿を見せなかった 

カブトエビを殖やそうと 
毎年 たくさんの堆肥を田んぼに入れ 
農薬をまったく使わないようにすると 
5年もすると減り始めてしまった 

カブトエビが発生する田んぼの共通点は 
牛糞を混ぜた堆肥を使っている 
田植えの時期が他の田んぼよりも遅い 

ある地点で捕まえたカブトエビを別の水田に放すと 
5日以内に全滅 
何度繰り返しても同じことが起きた 

孵化できる水温は12~25℃ 

泥中に放卵された卵をそのまま水温20℃の水に入れておいたら 
50日以内に30%が孵化 
このうち孵化しなかった卵を15~20℃で数ヶ月乾燥させ 
再び水に浸すと2日間に90%が孵化した 

初めて水に入れた時には5~15% 
多くても30%しか孵化しない 

10日以上乾燥させないと卵は孵化しない

暗いところでは孵化しない 
土に埋まった状態では孵化しない 

1㎡あたり30~40匹くらいいると比較的高い除草効果が期待出来る。

自然状態での寿命は長くても一か月半 
環境条件の良い水槽で飼育すると
3か月生きることもある 

産卵期間は20日間 
若いメスは色の淡い卵を産む
老いたメスは色の濃い卵を産む 
この両者では乾燥と低温に対する抵抗性が異なる 

水田の土を入れないで長い期間飼育することはほとんど不可能

卵の採取はMesh No.28(0.59ミリ) 
Mesh No.48(0.29ミリ) 
のふるいを使用して卵をより分ける 
それを乾燥させて保存する 

僕が来年してみようと思う 
飼い方は3つの容器(孵化容器 育成容器 飼育容器)を使用する方法です 

まず 孵化容器は園芸用の田土を少し入れた小さなタッパーを使います 
そして孵化したカブトエビを確認したら 
すぐに育成容器に移動します 

これは小さければ小さいほど良いと思います 
孵化したカブトエビをすぐ発見出来ますし 
孵化しなかった場合は水を漉して10日間乾燥させ 
再び水を入れて孵化容器として使用する為です 
低い孵化率のカブトエビの卵を無駄にしない為には 
この方法がベストでしょう 

そして育成容器は広めのタッパーに 
酸素を出す石とやはり田土を入れ(数センチの深さで) 
あとはドライイーストと水槽用のバクテリアを少量投入します 
(これは必要ないかも) 

普通のエサが食べられる大きさまで成長したら 
飼育容器に移します 
田土の入った育成容器だと濁って姿が見えませんし
田土のままでは卵が発見しづらいからです 

それではまた来年
    • カブトエビの抜け殻(頭の先から尻尾の先まで5.5センチほど)
    • グラスサンドと水晶でコーディネイトした素敵水槽(今年は出番なし)
    • 『BOTTLIUM ボトリウム』を読んだ後の素敵水槽。卵が孵化すらしない…。液体肥料と相性が悪いのか?
  • 掲載日:2014/09/25
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