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クリスティ好きとしは読まずにいられなくなるようなタイトル。釣られて手にしたけれど、満足しました。うまく本歌取りしている。二転三転するストーリーに、途中でついていけなくなっちゃったけど^^;

  • そして誰もいなくなる
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  • 出版社:中央公論新社
そして誰もいなくなる
一番好きな作家は?と聞かれて、即「アガサ・クリスティ」と答える私。当然、このタイトルに惹かれないわけはない。タイトル通り、本書はクリスティの「そして誰もいなくなった」をモチーフにしている見立ての見立て殺人劇だ。

ミステリ読みとしてこれまでたどってきた道を振り返ると、まずは「フーダニット(Who (had) done it)」、つまりは「犯人は誰だ?」ということに注目して読んでいく。そのうち、犯人らしき人の特徴というものがわかりだして、次の段階「ハウダニット(How (had) done it)」、犯行の手段に思いをはせることになる。トリックに注目するとでも言えばいいのかな。そうして最後に行き着くのが、「ホワイダニット(Why (had) done it)」。なぜその罪を犯すに到ったか。「動機」に惹かれる。

元になったミステリ「そして誰もいなくなった」は何度も読んでいたので、何となくある人物に注目しながら読んでいった。クリスティの作品を読まれた方には誰に注目したのかはおわかりかと思う。しかし、途中でそれが間違いだったかと思うような出来事が起きる。そこで悩む・・・。

ミステリを読みながら真実にたどり着こうと思うと、どうしても気になるのは作者が仕掛けるミスディレクション。作中で固有名詞を使わずに「彼」「彼女」「男は・・・」「女は・・・」などと書かれている場合は注意しなくてはならない。前後の文章の流れから思いこみでその人物が誰かというのを、自然に頭で描いて読み進めることがままある。それがミスディレクションであるとは気づかずに。
今回もそれに注意して読んだつもりである。作者のミスリードなどに引っかかるものか!と思いつつ。

しかしまぁ・・・。
これだけ二転三転。殺意のてんこ盛りがあると・・・、ね^^;

読み応えは充分。学園ミステリとは思えぬほど凄惨な事件であるけれど、読み始めると一気に最後まで引っ張っていく力があると思う。今回は図書館で借りたのだけれど、是非手元に置きたいと思う。一度読んだだけで満足できるようなミステリではないからだ。何度も何度も読んでみたい。そう思わせるミステリ。
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  • 掲載日:2011/05/11
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