書評でつながる読書コミュニティ

これは「オモロイ純文」でした

第171回芥川賞受賞作。（2024年） 　あまり聞きなれない言葉、「バリ山行（さんこう）」がタイトルになっているが、登山好きであればムムッと立ち上がるのかもしれない。 　「山…

コージーミステリなので読みやすくて面白いです。シャルロットもかわいい。

表題作のほか、「迷子の王子」「謎のお向かいさん」「失くなった迷子札」「天使で悪魔とシャルロット」が収録。 シリーズ２作目。 前回もそうでしたが、今回もずっとシャル…

摩天楼に吹き荒ぶハリケーンその中で起きた怪事件を描いた幻想的なミステリ。

１９６９年、ニューヨークのセントラルパーク・タワーの３４階に住む大女優ジュディ・サリナスが亡くなった。亡くなる直前、彼女は親しい友人たちを集めて、ある告白をした。１９２１年に自分…

オーリエラントシリーズの著者乾石智子のノンシリーズ

　精霊の恵み深き国ハスティア大公国セレの領主の娘ジル（ジオラネル）は、幼少の頃から突出した魔法の力を持っていた。ところが、この力が並外れたものであったため、ジル自身は荒ぶる心を抑…

親子関係のもつれで犯罪者になった教師。その姿を自分に重ね合わせて不安に思うイクメン刑事。シリーズ最終話にふさわしい落としどころとなっています。

主人公の大友鉄は妻・菜緒を10年前に交通事故で亡くし、男手１つで息子を育てる大友鉄刑事のシリーズ　です。一人息子・優斗は本巻では中学3年生になって受験生なのですが、幸い賢く明るく…

この刑事には毒がある、そして文学への愛も。

毒島真理は人気のミステリ小説作家であり刑事だ。彼は温和な第一印象からは思いもよらない毒舌の持ち主で、悪趣味で、加虐嗜好さえあるように思える人間だ。刑事としての推理力もさることなが…