書評でつながる読書コミュニティ
  1. ページ目
詳細検索
タイトル
著者
出版社
ISBN
  • ログイン
無料会員登録

p-mamaさん
p-mama
レビュアー:
2007年12月、後10年で限界集落(65歳以上の高齢者が集落人口の50%を超えた地区)423が消滅する、と書かれている。たぶんそれは10年待たずに消滅し、限界集落はさらに増えていっているだろう。
著者は元々写真家であり、現在、佐渡島で僧侶をしながら写真家としても活動をされているようだ。
1月の能登地震で佐渡も大丈夫だったかなぁとXで検索したら、愛犬ハナちゃんを通じて佐渡の様子を発信されている。

17年前のこの本にある写真の風景は、まさに母の住む地区の風景。
自然は美しく、そして厳しい。
降るように瞬く星空をみて、鹿の鳴き声に古を思う。
本を見ながら涙が出そうになった。
本にある移動販売車知ってますか?
たとえ多少高くても住民は買う。
だって儲けが無くなったら販売車は来てくれないから。
唯一自分の裁量で買い物出来て、話が出来る販売車。無くなったら車で1時間かけて町まで買い物に行かなくてはならない。

ここからは本の感想では無く、私の思いです。

私の母は限界集落に住んでいる。
それはもうものすごい状況で、70代が村の青年団のほとんど。
入院する、子どもに引き取られる。
そうやって一人減り二人減り、空き家が地区に点在している。
「空き家は怖い」と母は言う。
素性の分からない人が突然住んだり、火をつけられたりする可能性もゼロではない。
山からは猿も猪も鹿も、そして時々熊も来る。
「猿は賢いから婆さんをバカにするのよ。」母は笑う。
あまりにも農作物をやられるので、もう作るのは止めてしまった。

産業の少ない地区に若い人は留まらない。
平成の大市町村合併で上下水道などインフラは一気に進んだけれど、人は減る一方。
役所も農協もどんどん縮小している。
いったいどうなるんだろう…。
「なるようにしかならないよ。」母は言う。

選択と集中。
たぶんそれが正解なのだと思う。
難しいけれど。

今朝の毎日新聞で東京大学准教授の斉藤幸平氏がインタビューに答えていた。
『少子化と資本主義の失敗』
ズバッと解決なんて出来るわけはないけれど、もうちょっと何とかならないか、政治家の皆さん。

それにしても表紙扉の袋に入った薬の数々。
写真は雄弁であると思った。

お気に入り度:本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント本の評価ポイント
掲載日:
外部ブログURLが設定されていません
投票する
投票するには、ログインしてください。
p-mama
p-mama さん本が好き!1級(書評数:397 件)

乱読で読みたい本はいっぱいあるのに、最近仕事が忙しく積ん読が増えているのが悩みの種。

参考になる:14票
共感した:3票
あなたの感想は?
投票するには、ログインしてください。

この書評へのコメント

  1. No Image

    コメントするには、ログインしてください。

書評一覧を取得中。。。
  • あなた
  • この書籍の平均
  • この書評

※ログインすると、あなたとこの書評の位置関係がわかります。

『限界集落ーMarginal Village』のカテゴリ

フォローする

話題の書評
最新の献本
ページトップへ