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献本書評
ていくさん
ていく
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野球の歴史、日本の野球、海外のベースボール、野球を取り巻く環境等を、野球を知らない女性や子供にもわかるように、かつ興味がわくように書かれた本。知ってるつもりのあいまい知識もこれでスッキリ。
 最初に言っておこう。本書の献本申し込みは勘違いから生まれた。R・ホワイティング「菊とバット」のような野球をテーマにした日米比較文化論だと思っていたのだ。

 NPBシーズン中飲みにいくのは月曜日だけという野球ヲタクだが、大リーグにはあまり興味が無い。身体能力の高い選手が集まっているのはわかるが、生で観る機会が無いし、知らない選手ばかりで思い入れも無いからだ。大谷や山本も幕張で観た頃は、敵ながら天晴れと思っていたけど。

 なので、献本を申し込んでから、改めて本の説明を読んで、純粋に野球(ベースボール)について初心者用に書かれた事典のような物だと理解した。

 早とちりではあったが、メジャーリーグについてあまり知らないのは事実だし、独立リーグ・社会人・大学・高校、それぞれの野球は生で観戦したことはあるけど、その現在の規模には自信が無かったので、それはそれで楽しみではあった。

 野球の始まりから、野球に関わる人々や組織、道具や行事など私のようにプレー経験の有無にこだわらない記述がほとんどだが、変化球の投げ方や普段の練習法などプレーヤーにも有益な情報が多くある。
 それ以上に本書を面白くしているのが「筆者の目」というコラムと各節末のクイズだ。私は野球知識検定5級に合格している(その時の検定官は八木沢さんだった)が、「今更聞けない」知識も増えたように思う。

 初めに考えていた日米比較文化というものも、「国際スポーツと民族スポーツ」の項でのホーナーの発言やストライクとボールの言い方の順序などで深く考えさせられた。実際、本書のタイトルはこのホーナーの「ベースボールと野球は別物」という考えからきているようだ。

 海外の話では、やはりキューバ大使渡邉優氏の寄稿が良かった。亡命など、キューバを中心としたカリビアンの野球事情が詳しく載せてある。

 筆者は1953年生まれ。ニッパチか。相撲取りほどではないが、落合や真弓など多くの名選手を輩出した世代だし、学生時代のほとんどを巨人Ⅴ9と過ごした、正に野球黄金期の人だから、野球愛が深く伝わってくる。

 気になったのが、「DH制は投手の代わりに打撃専門の選手が打席に立つ」と書いてあること。確かに現在のNPBでも明文化されているのだが、本来指名打者制が始まった当初は、一番打撃の弱い選手の代わりにDHが入るルールだったはず。つまり捕手や遊撃手が全く打てないタイプであればその代わりでもいいルールだったわけだ。特にアメリカのアマだとこの例があったという。
 高校、東京六大学、セ・リーグ。打席に入る恐怖を忘れた投手が投げるだけの野球になってしまう最後の年だけに、ここはそのことについても触れるのが正解だったと思う。

 あと、WBCで予告先発が行われたのは残念でならない。どのスポーツで対戦前に先発出場する選手を発表することがある? NPBでも廃止すべきだし、予告先発が取り入れられた経緯を詳しく書いてもらい、筆者の考えも聞いてみたかった。
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ていく
ていく さん本が好き!1級(書評数:644 件)

 図書館に行って、タイトルが気に入ったら何でも読みます。
 書評というより感想文ですが、お目汚し程度にお読みいただけたら幸いです。

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