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曹操は文武両道の人でした、

  • レビュアー: さん
  • 本が好き!免許皆伝
  • 曹操全詩 『三国志』英雄の歌
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  • 出版社:明治書院
曹操全詩 『三国志』英雄の歌
 漢が滅び魏呉蜀の三国に分かれ、互いに覇を競っていた三国時代、三国志演技等でおなじみの時代だ。この時代多くの英雄が出たが、その中でも一代の梟雄とよ暴れた魏の曹操。私は三国志の登場人物の中で、このどこか織田信長を連想させるような曹操に一番興味がある。蜀の劉備はうさん臭くなるくらい、お人良しすぎるし、呉の孫権はあまり存在感がないのだ。(劉備や孫権ファンの方、ごめんなさい)この曹操は、武人であるとともに、類まれなる詩人でもあった。曹操は文武の人だったのだ。

 高校時代は漢文はあったものの、小さな高校だったので、特に何かを習ったこともなく、自分で勉強した覚えもない。私は工学部出身だが、国立大学だったので入試の国語は文理共通であった。もちろん漢文も出たが、漢字は苦手であり、古文は比較的得意だったので、全体の割合からも小さいと割り切っていた、漢文は最初から捨てていたのだ。本書を読んだとき、久しぶりに、 『リスボン坂と花の路地を抜けて』のように、遊びで漢詩の書評を書いてみようかとも思ったが、このように自分には漢文に対する素養がまったくないためあきらめた。

 さて本書は、その曹操が作って、現在残っている漢詩を集めたものだ。ここに収められている詩以外にも逸失してしまったものもあるだろう。幸いにも、全体は残っておらず、数句しか伝えられないものや、他の作者が作ったものと疑われているものも収録されている。

 本書の構成であるが、曹操が作った漢詩とその読み下し文、その日本語訳や解説、歴史書を読むと銘打った当時の歴史、中国語ピンイン、注などが置かれている。本書を一読すれば、漢文のみならず、その当時の歴史にも触れることができるだろう。コラムもところどころに置かれ、読者を飽きさせないように工夫されている。

 このピンインという言葉は初めて聞いたのでググってみた。ピンインとは、中国語の読み方を示すためにローマ字で表したもののようだ。いきなり漢字を読めといわれても、どう読んだらいいか分からないだろう。しかし、表音文字で表せば読み方が分かる。日本語で言えばカナにあたるもので、これがピンインというわけだ。こういった新しい概念を知ることができることもなかなか楽しい。
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  • 掲載日:2025/11/17
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