チェーン系レストランの店長をしている”みもざ”。
うまく回らないシフト。
そしてお客のクレーム(当然のものも、理不尽なものも)。
働かない同僚正社員。
店長である自分がなんとかしないと。
そう思いつつ働いているが「なぜ、私だけ?」という思いもよぎる。
女性が活躍する職場を!の本社からの号令の元で、とても無理と思う店長に”させられた”という気持ちもある。
明日のことを考えると寝付けない…眠れないから心も身体も休まらない。
あぁ、なんだか、気持ちが分かりすぎて胃が痛くなる。
そんなみもざに追い打ちを掛けるように、上の階からの失火。
着の身着のままで放り出されたみもざは、それでも会社の元寮に住めることになった。
そして、元寮の管理人に教えられた「キッチン常夜灯」を訪れることになる。
心からくつろいで、きちんと作られた、手が入った料理をいただく。
「そんなこと。」と思われるかもしれないけれど、それがどんなに心も身体も休めてくれることか。
コンビニやチェーン展開している店で食べる、均一で過不足無くリーズナブルな価格の料理とは何かが違うのだ。
そんな料理をサーブしてくれる常夜灯のシェフも、ホールの店員も、この店に至るまでには紆余曲折があったようだ。
「どうせ私なんか」と自分を否定していたみもざが、この常夜灯で料理を食べて、少しずつ人と関わっていき、前向きな明日への気持ちを持って行く。
第一話 眠れぬ夜のジャガイモグラタン
第二話 明日のためのコンソメスープ
第三話 ご褒美の仔羊料理
第四話 師弟の絆 バスク風パテ
第五話 長い夜の末に クレームカラメル
美味しそうな描写で、どれも食べてみたくなってしまう。
そして主人公と共に食べた気分になって、少しずつ自分の気持ちも前向きになったような気がした。
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